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照間ビーグの刈り取り風景

こんにちは、横浜市港南区の内藤たたみです。
先日、沖縄県うるま市照間(てるま)にある「ビーグ畑」を訪れ、2日間にわたりい草の刈り取りから乾燥、そして倉庫への運搬までの一連の作業をお手伝いさせていただきました。

梅雨明けの炎天下、農家の方々の多くは年配の方でしたが、手作業が多く私は心から驚きました。
炎天下での重労働:い草ができるまで
ハーベスターで刈り取られたい草を束ね、トラックで運び、そして乾燥釜で12時間かけてじっくりと乾燥させる――これらすべての工程は、想像以上に体力と根気を要する作業ばかりです。

農家の方々が黙々と作業をこなす姿は、まさに職人技。一枚の畳表ができるまでに、どれほどの労力が注ぎ込まれているのかを肌で感じることができました。

照間ビーグの畳表には、熊本県八代(やつしろ)産のい草とは異なる、ある特徴があります。それは、泥染めの工程がないため、赤や黒っぽい草が目立ちやすいという点です。しかし、これは決して欠点ではありません。むしろ、照間ビーグならではの自然な個性であり、ありのままの風合いとして楽しんでいただきたいポイントです。

さらに、畳表に仕上げる際には、短い草や傷のある草を一本一本丁寧に選別します。そのため、収穫したい草のうち約1/3しか畳表にならない品種もあるほど。この徹底した品質へのこだわりが、照間ビーグの希少価値の高さを生み出しています。
太く、艶やか、そして丈夫、農家さんの情熱が息づく畳表。

照間ビーグの畳表は、その特徴である太さと艶により、非常に丈夫に仕上がります。それは、炎天下で黙々と作業を続ける農家さんのたゆまぬ努力と深いこだわりの結晶と言えるでしょう。

今回の体験を通じて、私は照間ビーグの畳表が持つ唯一無二の魅力と、それを生み出す農家の方々の情熱に深く感銘を受けました。この素晴らしい畳表を、ぜひ一人でも多くのお客様に知っていただき、その温もりと風合いを直接感じていただきたいと強く願っています。